神戸の震災から17年が経過した。本来ならば昨日のうちに何かを書き残しておきたかったのだけれど、あっという間に日付が変わり、今日もいつの間にか夕方になっていた。阪神淡路大震災が起こったのは1995年。僕はこの地震が起こる半年前に渡米していたので、実際にその日の揺れを現地で感じることはなかったのだが、この日のことは今でもよく覚えている。
朝5時に起きてテレビをつけると、CNNに火事の映像が流れていた。この日はちょうど春学期(spring semester)の初日で、朝7時からの授業に間に合うよう、早起きを始めた日だった。その頃住んでいたのはニューヨーク州のバッファロー(Buffalo)で、外ではしんしんと雪が降り積もっていた。もちろんまだ太陽は出ていない。
映像は夜に上空から撮影したもので、街は空襲でも受けたかのように、至るところで家が燃えていた。初めの15秒ほどはその映像がどこのものかも全く分からずにいたのだが、アナウンサーがしきりに「コウベ」がどうのこうのと言っているじゃないか。耳を尖らせよく聞いているうちに、どうやら神戸に地震が起こって、街がめちゃくちゃになっているということを理解した。
いや、「理解した」と言うのは正確な表現ではないかもしれない。神戸に地震など起こるはずはないのだから。。。これ、神戸を舞台にした映画か何かの予告じゃないの?CNNに神戸のローカルな話題が出るわけないじゃん。。。どうせ「なんちゃって」みたいなオチのある話なんでしょ。。。
こんなことを家を出て車を走らせてからも考えていたように思う。だが一方で、実家に何度電話をしても繫がることはなかったし、僕が観た映像の中には僕が以前住んでいた地区がこなごなに壊れた様子も含まれていた。車のラジオもさっきからしきりに神戸・ジャパンに大地震が起こったと繰り返している。与えられた事実を踏まえれば、
「たぶん、これは本当に起こった話なんだろう」
と思うほかはなかった。
幸い、僕の家族は全員無事で、両親や姉の家が傾いた程度で済んだのだが、知人を何人か失うことになった。
毎年、1月17日が来ると、決まってこの朝の情景が蘇ってくる。
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