2012年3月31日土曜日

基礎知識の欠如?

ふたつのお部屋」から続く。

このテーマの最初のブログで、「実習生は仮免許の理学療法士」という話をしましたが、仮免許と言ってもまだまだ学生なので、当然知識や技術はおぼつきません。

車で言えば、エンジンの掛け方くらいは知っているでしょうが、坂道発進でエンストしたり、縦列駐車が思うようにいかないことは普通にあります。

実習先の指導者の方々とお話していてよく指摘されることは「基礎知識の欠如」。まあ、例外無くこれは言われますね。

でも少し考えると、これはほぼ全ての学生に共通することなので、実習の合否を分ける決定的要因ではないと思います。前回お話したように、90%は合格組に入れるわけですから。合格組の中にも基礎知識が足らない人はたくさんいるということです。

そもそも学校で習ったことがそのまま実習先の現場で使えるかというと、それはまずないだろうし、「基礎知識」の意味するところも学校と現場では違っているのかもしれない。

教習場で習った車の運転を、免許を取った後もそのままやっている人はたぶんいないと思う。たとえば、左折するときに恐ろしく減速しながら、左に幅寄せして最短距離で角を曲がっているドライバーを僕は目撃したことがない。

「基礎知識」については、みんな何気なく使うほど便利な言葉ではあるのだが、「常識」の意味するところが人によって大きく違ったりするように、「基礎知識」の定義も皆で共有されているのかどうかかなり疑わしいところがある。

(次回に続く)


関連ブログ:

臨床実習とは何か
ふたつのお部屋















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