2012年9月21日金曜日

レポートが大事、ってわけじゃないんだけど

今日から僕が担当する授業も始まった。その一つに「臨床理学療法学演習」という科目がある。ケーススタディーを主体に進められていく科目で、教員が用意した架空の症例に対し学生が理学療法計画を立てていく。学生の習熟度を評価する上で、彼らが書く「症例レポート」には結構な
比重が置かれているのだが、先日この科目についての教員間での打合せで「レポートってそんなに大事なのか」という議論があった。ま、「議論」と言ってもそんな白熱したものじゃなくって、淡々とした意見交換に過ぎなかったわけですが。。。で、僕がその時コメントしたのは、こういうこと。つまり、特に「レポート」が大事というわけではないんですよ。担当した症例の理学療法を行う上でどんな風に考えることができたかが大事なんですよ。レポートはその思索・考察を表現するための一つの媒体に過ぎません。別に表現することができれば、その媒体は「レポート」じゃなくったって全然構わないんです。音で表現してそれで他者に伝えることができるんなら、別に音楽で表してもらっても構いません。たとえばの話。実際に患者さんがいるのであれば、「患者さんが良くなる」という事実で表現しても良いですよね。多くを語らぬ寡黙なカリスマ治療者、ってのもカッコいいじゃないですか。でも学内の演習で学生が考えたことを我々教員を含めた他者が知るにはやはりそれを知るための媒体が必要なんですよね。それが現時点では便宜上、レポートだというだけです。

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