2015年2月28日土曜日

つまり......信頼関係

今日の午後は本学、神戸学院大学のバイザー会議だった。このブログをお読みの方々はリハビリ専門職の方々だけではないので付け加えておくと、「バイザー会議」というのは学生の臨床実習(医療施設などでの現場実習です)で学生指導に当たるスーパーバイザー(指導者)が実習をお願いする養成校に集まり学校教員と実習の在り方・やり方について意見交換する会議です。100名ほどの指導者が集まるので結構大掛かりなイベントになるのですが、意外に白熱する議論はなく、本当に事務的に淡々と会議は進んで行きます(僕がバイザーだったら出ないだろうなと思うこともある...)。でも、僕が担当する今日の分科会(コレ、説明すると長くなるので詳しくは省略)では結構活発な意見交換がありました。たとえば、学生に関する情報提供(学校での成績とか振舞いとか社会的背景とか)をどこまでやるとか。僕は基本的に必要に応じてドンドン指導者に開示するというスタンスで、その根拠はその情報たちを使ってより良い教育をするためなのですが、中には先入観を持つから、個人情報だから、といった理由で消極的な立場の方々もおられます。僕はコレ、要するに情報の送り手・受け手がその情報を建設的に教育に活かせるかどうかの問題で、ここでの情報開示そのものの善悪を議論してもあまり意味はないと思う。学生にしてみても、この先生なら、このバイザーなら、いろいろ自分のことを知ってもらって指導して欲しいと思うことがあるだろう一方で、この人たちには余計なこと知られたくないと思うケースもやはりあるんじゃないかと思う。That is....., 信頼関係。だから、こういう問題ってケースバイケースで一律にどうするって決めるの難しいし、また決めることでもないと思うんですよね。

2015年2月27日金曜日

エキサイティングな60分に

今日、大学のメールボックスを開くと日本理学療法士協会からの封筒が。。。このブログにおける最近の記載内容への抗議かと思ったのだが、開けて見ると、6月の学会に関する依頼書だった。「座長のご依頼」。

口述「セレクション 運動制御・運動学習」
6月6日(土)12時30分〜13時30分

のセッションです。

謝礼金 無し
交通費 無し
宿泊費 無し
参加費 事前参加登録をお願いしております。

今日はまだ大学のオフィスにいてギンギンに仕事をしているので、どんなセッションなのか確認はしていないのだけれど、きっとエキサイティングな60分になると思う。

僕は即興を大事にするので、昨年は座長として登壇するまで、そして登壇してからも一切担当演題については予習をしなかったのだが(抄録すら読まなかった...)、今年は少し実験的にアプローチの仕方を変えて、少なくとも行きの新幹線の中ではじっくり勉強して挑もうと思う。

2015年2月26日木曜日

いよいよ国試

少しづつ、少しづつ、迫ってきました。理学療法士国家試験。今年は第50回と切りの良い国試です。ここから逆算すると、僕が平成元年に受けた時は......第24回だったわけか。まだ日本の理学療法士(PT)が1万人にも満たない時代。今、10万人?たぶんそれ以上だよね。増えたよねぇ...。今年試験を受ける人たちは、今後、日本のPTの歴史における一つのランドマーク(指標)になるかもしれない。第1回がコトある毎に参照されるように、第50回国試では、ああだった、こうだったと、後のち参照されるということです。さて、今から50年後、2065年にはたぶん第100回国試があるのだろうけど、今の勢いで毎年1万人ほど増えていけば、、、プラス50万人で日本のPT60万人。いや、実際はもっとかもしれないな...。ま、これでもまだまだ看護師の数と比べたら少ないんだけどさ。この日曜に国試受ける人たちがとっくに定年退職してる頃の話です。僕、生きてるかな? 死んでるね、たぶん。

2015年2月25日水曜日

善良であることなんてあるわけないと

今日は息子の9歳の誕生日だった。息子はボストンで生まれたのでアメリカ国籍を持つ。もちろん日本国籍もある。つまり、生まれた時からダブルライセンスなのである。ま、余分に国籍を持っていたところでそれを活かすような人生を送らなければほとんど意味のないライセンスではあるのだが、僕自身はアメリカ国籍、とまでは言わなくてもグリーンカード(永住権)くらいは欲しかったですね。向こうで留学したり研究したりで長期に暮らすとなると、日本国籍だけだといろいろ不便なことがある。外国人ってどこの国でも基本的(法的)にはそこに居てはいけない人たちだからね。。。話がちょっと逸れてしまったのだが、この9年間の子育てを終えて思うことは、子どもには本当に罪が無いということだ。僕は息子が生まれるまで人間が生まれながらにして善良であることなんてあるわけないと思っていたのだが、それは誤った思い込みであった。教育ってホント大事だよね。何が大事って、子どもがもともと持っている瑞々しさとか可能性とか、そういった天から授かった宝物を大人がいじくり回して壊してしまわないということだよ。

2015年2月24日火曜日

結果は...12%

僕的には今回の日本理学療法士協会役員選挙はいつになく盛り上がったものになりました。が、全体的にはその存在にすら気づかなかった協会員も多かったみたい。

中日を過ぎた投票率3.53%時点で一度中間報告的なブログをここに書き、その後、小さいレンジでのデッドヒートを日々繰り広げながら最後の3日でドカッと駆け込み票が集まるのだろう......

と思っていたのが、ステップワイズに尻すぼみ。

終わってみれば投票率12%という結果に終わった。

「これからの協会の運命を左右する選挙」

という声もちらほら聞こえては来たけれど、約9割の会員にとってはどうでも良い選挙だったということでしょう。

投票しないから意識が低いとか、そういう短絡的なことではなく、この数字にはいろんな会員の想いが含まれているのだろうと思います。

もちろん、ワケも分からず、会費だけ払っている人たちがほとんどだろうとは思うけど、それでイケてるってことは、ある意味平和で、ハッピーなことなのかもしれないね^^

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選挙期間中の投票数の推移・開票結果は同協会発行のこちらの表をご覧下さい。
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☆ 投票数の推移
http://www.japanpt.or.jp/00_jptahp/wp-content/uploads/2015/02/Votingresults_02.pdf

☆ 開票結果
http://www.japanpt.or.jp/00_jptahp/wp-content/uploads/2015/02/Votingresults_01.pdf

2015年2月23日月曜日

特別にもう2枠

CBR脳卒中セミナー。

脳卒中片麻痺の感覚運動表象とリハビリテーション。

開催が迫ってきました。

3月1日(日)です。

2月26日(木)申込み・入金分まで受け付けます。

実は昨日、割引枠が全て埋まってしまったのですが、そこを2枠拡張して受け付けます。

次回開催は未定です。

「感覚運動表象って何?」

「面白そうやけど...」

「でもよう分からへんし...」

...と思ってらっしゃる人はかなりの数いることでしょう。

分かります。その気持ち。

でもそこで立ち止まっていると、近い将来「今さら人に聞けない」時が来たりして...。

「感覚運動表象」って、そのくらい、これから普及していく、リハビリテーション医療に携わる誰もが理解しておくべき概念です。

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CBR脳卒中セミナー Ver. 1.1
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参加申込サイト
http://stellar-mind.com/cbr-stroke-2015-03-01

目の前のチャンスを掴んで下さい。

2015年2月22日日曜日

きっとこちらも盛りだくさん

CBRベーシック二日目が終わりました。天気は小雨で始まりましたが、気温が高く、過ごしやすい一日でした。前回1日目にしっかりと下地を作っていたので、今日はそれを土台に話をたんまり積み上げていくことができた。このスクール結構イイ。イヒヒ...。ニューロサイエンスに限らず人と話していて意思が通じないのは、言葉の定義を互いが共有していないことだったりする。その基本的なところでの共通認識がないままに今どきの話したところであんま意味ないんだよね。このスクールを履修した人たちとなら、そこから先の話もできるような気がしてきた。来月はいよいよ最終回で、①運動と②情動と③記憶をやります。きっとこちらも盛りだくさん。

2015年2月21日土曜日

明日はハンドメイドのマドレーヌ

いよいよ明日はCBRベーシック二日目です。前回同様、朝から日暮れまでニューロサイエンスを学び通す、内容的にも時間的にも肉体的にもかなりハードな1日となることでしょう。受講者の皆さんにとってはもちろんのこと、僕自身にとっても貴重な時間を過ごすことになりそうです。明日のテーマは、①シナプス伝達、②感覚、③痛み。ローカルニューロネットワークから脳全体のシステム論へと話を進めて行きます。前回、3時のおやつにはベルグバーンのクッキー4種を用意したけど、今回はハンドメイドのマドレーヌが登場する予定です。受講者限定だけどね。

世のため人のために

さて、昨夜は日本理学療法士(PT)協会の年会費高いんじゃないの?というテーマで書いたわけなんだけど、これから毎年1万人以上が新卒でPTになるわけだから、その全員が入会しないまでも年々予算規模は膨らんで行くわけです。

仮に1万人が新規に入会すると来年度は会費収入が約2億円増えて収入の部は20億円を軽く超えてくることになる...。

まぁ別に運用資金が潤沢になるのはそれ自体悪いことではないんだけど、要するに会員一人一人に会費分以上の価値が提供されているのかってことなんだよね。

僕の印象では、協会の主幹事業は目下、学会運営も含めた生涯教育事業じゃないかと思うんだけど、コレ、どれだけワーク(機能)してますか?

「ポイント」って何と交換できるんだろう?

これは一つの仮説ではあるんだけど、卒後研修って別に協会がやらなくても民間の研修業者がたくさんオファーしているからそれで十分間に合ったりして。。。

研修の中身はそんなに変わんないんじゃないのかな? 講師の先生はほとんどいつも同じだったりするからね。

そもそも、新人さんの教育って、雇い主に責任があるわけで、協会が面倒を見なかったからといって、特に非難されるものでもないと思う。

ちょっと話は飛躍するけど、お金払って、ポイント貯めても大した恩恵感じられず、「お前ら開業したらアカンぞ」なんて言われたらホントにテンション下がるよね...

この前のブログ(「3てん53パーセント」)にもちょっとだけそれらしきこと書いたんだけど、役員選挙ってヒラの会員のためのものではなく、役員になってキャリアアップしたい人たちのためにあるのかもしれないよ.....マジで...。

「小さな政府」ならぬ「小さな協会」にして、その分、会費を大幅に減額するのも一つの検討するべき道だと思う。

19億円が世のため人のために活かされるように...

2015年2月19日木曜日

19億円ですよ

さて、深夜に家に帰り風呂に入る頃にはいろいろとブログで書いてみたいことが湧き出て来るのだが、これもタイミングが大事で、ある時を過ぎると熱が冷めてしまったり、すっかり忘れてしまったりするものだ。そして、今夜はその少し長めのワーキングメモリが壊れてしまう前にこんなことを書き残してみたいと思う。

「年会費、高くないか....?」

あのう、コレ、日本理学療法士協会の年会費のことです。

今、会員であれば、年に総額21,000円払うんですよね。ま、僕自身は基本的には「寄付」だと思っているので特にそれに見合う会員サービスがなくても良いんですが、みんなはどう思ってるんでしょうね。少なくとも僕の周りは「高い」って言ってますよ。

現時点で会員数は約9万人いるらしいのですが、コレ、単純に21,000 x 90,000って掛け算したら1,890,000,000円になるんですよね。約19億円。結構な金額ですよね。それで、協会(あるいは都道府県士会)が主催する学会なんかに行くと、これに加えて会費を徴収されます。

ま、僕はどちらかというと意識の低い会員で、いちいち年度末の決算書に目を通したりしないので一体協会がどんな事業を展開していてどれにどれだけ会費を注ぎ込んでいるのか詳しくは知りません。でも、19億円を1年で使おうと思ったら、相当無駄使いしないと使えないんじゃないですかねぇ...

先日、協会の役員選挙のことをこのブログで書きましたが(「3てん53パーセント」)、立候補者の誰も、予算のこととか、それの適正サイズ、適正配分といったことに触れてないんですよね。だからもちろん、誰も会員が支払う年会費のことについては触れていません。だぶん、そういう意識がま〜ったく無いんでしょう。会の運営が会員から徴収する会費で賄われていることを。

こうやって書いてしまえば、ごくごく当たり前のことなんだけど、日頃から本当に、腹の底から認識していないと、当たり前のことってなかなか気づけないんだよね。。。

誰か一人くらいは、年会費の値下げを選挙公約にしていても良さそうなものだけど。

国会議員とかの選挙だと必ず誰かは減税を唱えていて、国民もそれを歓迎するわけだけど、年会費を「税金」という風に捉える人は少ないんだろうね。理学療法士は◯度低いから。。。でも、19億円ですよ。それだけの規模のサービス受け取ってる実感ありますか?

役員選挙はこのお金の運用を任せる人たちを選ぶ選挙なんだよね。

2015年2月17日火曜日

ぶっつけ本番生収録です

毎日毎日次から次へと書くことがあって困るんですが、、、今日はお昼に小川昌先生とのもろもろ打合せ会がありました。ご出張からの帰路、ちょこっと神戸に立ち寄って頂いて、2時間ほど、ささっとお話させて頂きました。妻に教えてもらって、舞子ホテルというクラシックなホテルで会食したんですが、神戸の香りがする、なかなか雰囲気のあるレストランでした。トアロードにある北野ホテルを連想しましたね。まだまだ神戸は広いです。当たり前のことですが、みんなが知っていて僕が知らない場所は山ほどあります...。昼食後、ホテルのライブラリーで3月15日(日)開催のCBR運動器セミナーに関する対談音声を収録しました。新幹線の時間が迫っていて、ちょっと慌ただしい中での録音となったのですが、台本無し、ぶっつけ本番生収録で仕上がってます。宜しければお聞き下さい。

CBR運動器セミナー小川×坂本対談音声(約7分)
http://www.stellar-mind.com/cbr-undoki-2015-03-15/pre-talk1.MP3





















2015年2月16日月曜日

3てん53パーセント

先ほど私めが所属する日本理学療法士協会のHPに行くと、で〜んとヘッダー部分に役員選挙投票率が表示されていた。2月15日が過ぎた時点で3.53%。あのう......35.3%じゃないですよ。3てん53パーセントです。13日間ある投票期間の中日(7日目)を過ぎた時点で投票率が4%(四捨五入)というのは......低いですよね。いや、高いのかな...。相場がよく分かんないのでよく分かんないです。でも明らかに国民の国会議員選挙に対する関心よりは低いですよね。ま、あと今日を入れて投票期間は6日間あるので、これから反り返るようなシャープな上昇があるのかもしれんですけど、伸びても20%に届かないんじゃないかな...。根拠は全く無いんだけど。。。今、会員数が9万人以上いるらしいのですが、その半分くらいは20歳代の人たちなんだろうね。だからこの世代の人たちからの得票は立候補者たちにとってとても重要になるわけです(多数決ですから...)。若手の人たちにとってみれば、選挙の関心(そういうのがあったとして)は、やはり自分たちの暮らし向きが良くなるのかどうかだろうね。ぶっちゃけ、経済ですよ。でも、その実現に向けて誰が本当に動いてくれるのか、あるいは動ける力があるのかは、、、公開されている候補者情報を見る限り分からんわな。...。冗談ではなく、ホントくじ引きみたいなものだと思う。抽選。ガラガラポン。。。たぶん、選挙を盛り上げる施策が必要だね。そしてその祭りの中で有権者の意識を高めていくことが必要だよ。ただ単に「投票しましょう!」「会員の責任です!」と唱えているだけではダメだ。ひょっとすると、暮らし向きが良くなるのは、これから理事になられる先生たちだけだったりして...

2015年2月15日日曜日

使えて一人前

今日も週末なんで雑談しましょうか。っていつも雑記なんですけども...^^。年を重ねていくと段々分かってくることってあると思うんですが、その一つにお金のことがありますね。他人(ひと)のことはよく分かりませんが、僕の場合は結構、お金の使い方で人生変わってくるよなぁ...とこれまで実感することがありました。確かに稼ぐ方も大事だけど、使う方もそれと同じくらい、場合によってはそれ以上に大事なんですよね。お金をたくさん持っているからって、それだけでは幸せにはなれないですよ。ま、中には日々口座残高が増えていく様子を見ることが幸せだという人もいるのかもしれないけど、個人的にはそれだとちょっと寂しくつまらない生き方のように思う。稼ぎ方とか貯め方についての教育は結構普及しているように思うけど、使い方についての教育ってほとんどなされてないんですよね。「使い方」って、実は稼ぎ方とか貯め方よりもその人の価値観なり経験なり学んできたものなりを映し出す鏡なわけで、たぶん、チョロっと教えて簡単に身に付くものではないからかもしれない。

2015年2月14日土曜日

ジャッジしたらアカン!?

今夜はしょうもない話をしようと思うのだが(いつもしているのかもしれないけど...)、以前、「ジャッジしたらアカン!」といったタイトル&趣旨のブログにたまたま出くわしたことがあった。ジャッジというのは judge(判断)のことである。パワフルな感じの中年女性が書いた記事であったかと記憶しているが、まぁ、要するに「物事は決めつけたらアカン」「まずは全部受け止めろ」といった話であったと思う。結構な数のファンがおられてそのブログにもたくさんの共感が寄せられていたのだが、僕はなんだかその時にちょっとした違和感を覚えちゃったんですね。。。それが何なんだろうとしばらく思ってたんですが、つまり、そのおばちゃん、いや失礼、年配の女性が、「アカン!」と仰ってるそのこと自体が強烈なジャッジになってるじゃん...ということに思い至った。判断したらダメや、受け止めなアカンねや、という善悪の判断です。結局のところ、いくら「判断を留保する」といっても「留保すべき」という判断をしているわけで、人はいくら頑張ってもジャッジすることから逃れることはできないんだよね。判断していることに自分で気づかないことが、一番怖くて面白いことなのかもしれない。意識と無意識の乖離。自己矛盾の源。

2015年2月13日金曜日

エビデンスに基づくアプローチです。

CBR脳卒中セミナー。3月1日(日)神戸学院大学有瀬キャンパスで開催です。このセミナーに関してはその他の企画(たとえば CBR2014など)と比べてこれまであまり営業活動をしてこなかったのですが、必ず皆さんのお役に立つセミナーです(ま、とは言っても一応 B-to-B(プロ向け)のセミナーなので一般向けの体操教室みたいなのではないんですけども...)。今、テレビなどでも注目されているミラーセラピー(MT)の実技もやります。一般の人たちでも知ってることをセラピストのあなたが知らないというのではちょっと頼んないですよね。。。ま、本質的なことを言えば、MT自体がどうのこうのというセミナーではなく、脳卒中の方々の感覚運動障害の成り立ちを理解し、そこから導き出される治療の考え方を学びましょうというセミナーです。本質を理解すれば、別に教科書どおりに鏡(ミラー)を使う必要もなかったりします。そのあたりのことも含めて、我々がここ最近、回復期の脳卒中の方々を対象に研究してきた内容の一部を皆さんとシェアしたいと思います。すでに臨床の現場で効果が実証されている、エビデンスに基づくアプローチです。


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CBR脳卒中セミナー Ver.1.1
脳卒中片麻痺の感覚運動表象とリハビリテーション
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開催:2015年3月1日(日)
会場:神戸学院大学有瀬キャンパス

講師:
坂本年将(神戸学院大学・CBRディレクター)
山崎倫(松山リハビリテーション病院)

定員:30名

★ プログラム ★

10:00〜10:30:
開場・受付

10:30〜11:30:
脳卒中片麻痺のニューロサイエンス(坂本)

11:30〜12:30:
脳卒中片麻痺の感覚運動表象とその評価(山崎)

休憩

13:30〜14:30:
脳内身体表象形成のメカニズムとニューロ・エデュケーション(坂本)

14:30〜15:30:
脳卒中片麻痺における感覚運動表象の再構築(山崎)

休憩

15:45〜16:45:
テクニカル講座:身体観察法を用いた感覚運動表象の再構築
〜ビデオ観察法とミラーセラピ ーの実際〜(山崎・坂本)

16:45〜17:00:
CBR脳卒中ニューロリハ研究会のご案内(坂本)

17:00 閉会

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参加申込サイト
http://stellar-mind.com/cbr-stroke-2015-03-01/

講師二人の対談音声(約7分)
http://stellar-mind.com/cbr-stroke-2015-03-01/pre-talk1.MP3

セミナープログラム
http://stellar-mind.com/cbr-stroke-2015-03-01/program.pdf

主催:脳とリハビリ研究所(CBR)
運営:株式会社ステラマインド

2015年2月11日水曜日

全員合格

3年生の臨床理学療法学演習。今年は全員合格しました。僕は基本的に大学からの正式な成績発表があるまでこういった形でポロっと合否を口にすることはないんだけど(そうすると決めたことについては結構、口カタいんです)、全員合格の場合で、その決定が確定の場合は特に先延ばしすることもないんですよね。よく学籍番号と成績をセットで大学掲示板等に貼り出してたりするの目にするけど、アレって、個人情報全開だよね(笑)。学籍番号なんてちょっと調べたらすぐに誰か分かるわけだしさ。。。ま、学生も大して気にしてないから別にそれはそれで良いんだろうけど、プロのスポーツ選手とかはさておき、人のパフォーマンス(たとえば学業成績とか年収とか)って、その人の住所なんかよりよっぽど個人的な情報だと思うけどね。。。3年生の皆さん。おめでとうございます。これでより一層、残りの臨床実習に集中できるよね。

2015年2月10日火曜日

メリメリって感じで

昨夜は臨床実習の話を始めて臨床実習の話で終ろうとしていたのだけれど、途中から話が逸れてしまって「座学」の話になってしまった。この話は深堀りし出すと長くなるのでまた機会がある毎に少しずつ話を積み重ねていきたいと思っている。積み重ねって大事だよね。少しずつ少しずつ小出しにコツコツ。そしてそうやっているうちにいつかその重荷に耐えきれなくなってピシッとクラックが入り、メリメリって感じで縦にスジが入るのだ^^。んでま、今日こそは実習の話をしたいと思うのだが、先日、ある人と話していて、一部の学生が授業の単位欲しさにレポートをコピペで仕上げているという話になった。ま、「それは問題だよね...」みたいな、よくある流れの中での話だったのだが、僕自身は試しに「それも問題解決能力の一つですよ」と言ってみた。。。そうですよね。皆さん。期限が迫っていて、素早く課題をこなさなくてはならない状況下でまともに自分の実力を頼りに正攻法で取り組んでたら一行も書けないかもしれないじゃないですか。。。まして学生なんだから経験も能力も限られているわけで、どこかで裏技なりインチキなりかまさないと乗り切れないですよ。もちろんその乗り切り方については自分で責任を負うことになるわけだけど、どうにかこうにかやり切る力って大事だと思うな。特に臨床実習においては。。。学生を指導する立場の人たちは傾向としてその時自分自身のことについては忘れていたりそもそも見えていなかったりすることが多いと思うのだが、多かれ少なかれ、みんなそうやって帳尻合わせてると思うんだよね。いつも真正面から取り組んでいる人って少ないと思うよ。いないんじゃないかな? だから、学生には使えるものは全部使って問題解決して欲しいんだよね。

2015年2月9日月曜日

「座学」という隠語

今日からうちの3年生は学外実習です。これから3週間、病院などで理学療法の実際について学びます。これが2月末まであって、それから4月から8週間の実習を2回やります。3+8+8で計19週間の遠征です。慣れない場所でいろいろと大変でしょうが、多くの学生は臨床実習が大学時代に一番勉強になったとこれまでも申しておりますので、実習生の皆さんは最も費用対効果の高いトレーニングを今、受けようとしているわけです。おめでとうございます。。。

でも、大学の教員にとってみれば、卒業生などが学内での講義や実習がさも無かったかのように、あたかも「臨床実習」だけが真の学びの場であったかのように語るのをいつまでも喜んでばかりはいられないと思うのです。僕は彼らがそういった思い出話をしみじみと語るとき、そして学校の教員たちが教室での講義を「座学」と、さも大して役に立たないものであるかの如く蔑むのを目撃するとき、大学4年間のカリキュラムをいっそ全て臨床実習にすればどうかと思うのです。わざわざ何年間も学生をキャンパスに囲い込み、無意味で非効率な学内教育を行う必要はないんじゃないかと。。。

リハビリ教育においてこのような現実が存在するのは、おそらく(いやきっと)、理学療法などを含むリハビリテーション学なるものが本当の学問に基づいたものではないからでしょう。。。物事の本質や人の本心は、日々の些細な出来事や言動に色濃く現れると僕は思うのですが、アカデミアの現場で「座学」という隠語が使われる背景にも、このあたりの事情が絡んでいそうです。

2015年2月8日日曜日

Bは32%

昨日、今日と先週に続いての入試でした。今回はB日程という入試。僕が所属する理学療法学科は前年比で32%の受験者増となりました。これまであった公募、A日程でも同じく35%の増加があり、3割、30本、30盗塁ではありませんが、複数の筋(スジ)からバランス良く志願者をアトラクトできている状況です。うちクラスの大学だと、全国からまんべんなく志願者が集まるというわけではなく、やはり近隣地区にある競合校との取り合いになるわけですが、ここでどのように他校と比べ優位に差別化を図れるかが重要なポイントになります。やり方さえ知っていればそれほど難しいことでもないんでしょうが...。

2015年2月7日土曜日

鵜呑みはいけんヨ!

さて、前回、前々回と「保険外理学療法」に関するブログを書きましたが、皆さん、できましたら出来るだけ多くの方々(理学療法士)に読んでもらいたいので、記事をFB等でシェアして頂けましたら幸いです。協会の一部の人たちによる一方的な見解を鵜呑みにしていてはいけません(←ちょっと政治的な発言^^)。法的な判断は最終的には日本理学療法士協会ではなく、また厚生労働省でもなく、裁判所が行うものです。何やら近々役員選挙もあるようですので、この話題も選挙の争点にしてもらいたいもんですね。誰が何をどこまで考えているのかを明らかにするためにも...

拡散希望ブログ
↓ ↓ ↓ ↓
「急告」って言ってもネ... (2月5日投稿)
風紀委員会じゃないんだから (2月6日投稿)

2015年2月6日金曜日

風紀委員会じゃないんだから

前回のブログでは近頃公開された日本理学療法士協会のこちらの文書を話題にしたのですが、ちょっと書き漏らしたことがあったので今夜はその補足を。

この文書は理学療法士が身体に障害を持つ方々へ医師の指示なしに理学療法したらアカンよということを会員に周知するものなんですが、文書の最後に「会員諸氏の真摯な行動を強く要望します。」とあります。

これはおそらく前段の「事故があったら法的責任問われるぞ」「医者と連携して安全で効果的な運動指導せえよ」という忠告を受けたものだとは思うんだけど、忠告している相手が誰かというと、ま、「全会員」という風にも取れることは取れるけど、この文書にある文脈からして、保険適用外で(医師の指示なく)理学療法に類するサービスを提供している理学療法士に向けられた言葉なのだろう。

僕は思うんだけど、身体に障害を持つ人たちに保険の枠外でサービス提供することって不真面目なことなのかな....(「真摯」という言葉を辞書で引くと「まじめで熱心なこと」とある)

そんなの分かんないことだよね。

ひょっとしたら不真面目に熱意もなく自費診療している人(ここでは「診療」という言葉は適切ではないけど...)もそりゃいるかもしれないけど、自費だからこそのプレッシャーの中で命一杯している人たちもたくさんいると思うよ。

いや、医師の指示の下に言われたことやってる理学療法士よりよっぽど責任感じてやってるんじゃないの?......普通に考えて。

「事故があったら責任負うことくらいアンタに言われんでも分かってるって」

くらいのことは、これを読んだ「保険外PT」諸氏はきっと感じたことだろう。

理学療法士による保険外運動指導などが違法なことなのかどうかは上の協会文書を読む限り定かでないことは前回のブログで書いたとおりなのだが、いずれにしても、国としては保険の枠外で医療が回るのであればそれは嬉しいはずのことであり、そこに理学療法士の免許を持った者が陰ながらでも貢献できるのであればそれはとても素晴らしいことだと僕は思う。

もしその素晴らしいことを現に理学療法士がしているというのであれば、協会の役目はその芽を摘むことではなく、その草の根をしっかり保護し育てることにある。

協会は三流中学校の風紀委員会じゃないんだから。

2015年2月5日木曜日

「急告」って言ってもネ...

「保険適用外の理学療法士活動に関する本会の見解」と題した文書が公開されました。

こちらからアクセスできます。

文書左上には赤字で「急告」とありまして何だか物々しいですね。

FBなどでもたくさんの人たち(ま、理学療法士だけですけど...)がこの文書をシェアしていて、一部で話題になっている様子。

文書の趣旨は、「身体に障害のある人たちに医師の指示なく理学療法士が理学療法したら法律違反やぞ」というもの。

(理学療法士の)身分法上、「理学療法士とは、厚生大臣の許可を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下、理学療法を行うことを業とする者をいう。」というのがどうやら法的根拠らしいのですが、コレ、どうなんでしょうね。

少なくとも僕は法律には詳しくないので、これだけでは保険外で理学療法士が「理学療法のようなこと」をすることを規制することはできないように思うけど。。。

上の条文って、読みようによっては、「医師の指示なく理学療法をする人たちは理学療法士にあらず」とも読めるんだよね。

つまり、ここから少し展開して考えると、保険外で(医師の指示なく)クライアントに運動指導したりしている人たちって、その指導を理学療法士としてはやっていないということだ。

文書の最後に「ただし、身体に障害のない方々への、予防目的の運動指導は医師法、理学療法士及び作業療法士法に抵触しませんが・・・」とあるが、果たして、「身体に障害のある方々への予防目的の運動指導を医師の指示なく理学療法士がやってはいけない」という法律があるのでしょうか?

「身体に障害」って言っても、何をもって「障害あり」と判断するかもかなり曖昧なところあると思うんですよね。

いや、別にコトの善悪は僕にはよく分からないんだけど、ただこの文書だけではダメ出しする根拠がはっきりしてないと思ってさ。

これで納得してる人たちの気持ちが僕にはよく分からない。。。

2015年2月3日火曜日

TED のように...

昨年の9月に淡路島で開催した学会、CBR2014。

この学会で講演してくれた人たちとは今でもFacebookグループでやりとりしているのですが、昨日、以下のようなメッセージをみんなに送りました。

今年開催の「CBR2015」に関してです。

**********

CBR2014スピーカーの皆さんへ

こんばんは。

先日からたくさんの先生方に今年の2015にもご参加いただける旨、連絡頂いております。

ありがとうございます。

それで今年はどんな学会にしようかと何となく考えるでもなく考えてきたのですが、、、

学会テーマは決まりました。。。

思ってもみない方向から言葉がやってきました。

テーマは、

「TEDのように 〜 ideas worth spreading 〜」

です。

いかがでしょ?

具体的なプランはまだ何も決まってませんが、みなさんにそれぞれのセッションリーダーになってもらって、そのフィールド毎に「広める価値のあるアイデア」を発掘して欲しいんです。

まだ明確な形になっていないものでも構いません。

もし、こんな企画でやってみたいというセッションがありましたらお知らせ下さい。私の方からも提案させて頂くかもしれません。

宜しくお願い致します。

坂本年将

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新しい学会のカタチを求めて。

開催期間:2015年9月12日(土)・13日(日)
開催地:兵庫県立淡路国際会議場/ウェスティンホテル淡路
主催:脳とリハビリ研究所(CBR)

2015年2月2日月曜日

守れてないじゃん

イスラム国による人質殺害のニュースはショッキングでしたが、起こるべくして起こった事件とも言える。昨年の7月1日に集団的自衛権の行使に関わる閣議決定がなされた時にこんなブログを書いたんだけど、それから半年も経たないうちに日本人がテロの標的にされてしまった。国民の安全を守るために自衛権の拡張を目指しているというのが建前なのでしょうが、実際には国民の命を危険に晒しているんじゃないの?これから日本の飛行機も狙われるかもね。ハワイ旅行も怖くて行けなくなったりして。。。イスラム国が日本に大挙攻め込んで来て東京を占領することはおそらくないと思うけど(その時は自衛隊の出番だ)、彼らが今回の事件で日本人の心に深く侵入したのは確かだね。今回亡くなられた日本人お二人のご冥福をお祈りします。