2015年2月9日月曜日

「座学」という隠語

今日からうちの3年生は学外実習です。これから3週間、病院などで理学療法の実際について学びます。これが2月末まであって、それから4月から8週間の実習を2回やります。3+8+8で計19週間の遠征です。慣れない場所でいろいろと大変でしょうが、多くの学生は臨床実習が大学時代に一番勉強になったとこれまでも申しておりますので、実習生の皆さんは最も費用対効果の高いトレーニングを今、受けようとしているわけです。おめでとうございます。。。

でも、大学の教員にとってみれば、卒業生などが学内での講義や実習がさも無かったかのように、あたかも「臨床実習」だけが真の学びの場であったかのように語るのをいつまでも喜んでばかりはいられないと思うのです。僕は彼らがそういった思い出話をしみじみと語るとき、そして学校の教員たちが教室での講義を「座学」と、さも大して役に立たないものであるかの如く蔑むのを目撃するとき、大学4年間のカリキュラムをいっそ全て臨床実習にすればどうかと思うのです。わざわざ何年間も学生をキャンパスに囲い込み、無意味で非効率な学内教育を行う必要はないんじゃないかと。。。

リハビリ教育においてこのような現実が存在するのは、おそらく(いやきっと)、理学療法などを含むリハビリテーション学なるものが本当の学問に基づいたものではないからでしょう。。。物事の本質や人の本心は、日々の些細な出来事や言動に色濃く現れると僕は思うのですが、アカデミアの現場で「座学」という隠語が使われる背景にも、このあたりの事情が絡んでいそうです。

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