神戸学院大学 総合リハビリテーション学部 准教授 坂本年将のブログです。日々の生活についてアレコレ書いていきます。専門は脳科学(PhD)とリハビリ(理学療法士)です。脳とリハビリ研究所 Facebook ページ https://facebook.com/cbr.jp
2015年11月10日火曜日
マニアな雰囲気
先日、「障害」という言葉について書いた。個人的にはこの言葉に特別にネガティブな想いはないのですが、少し考えてみると、リハビリの世界には見ただけでマニアな雰囲気のする言葉が少なくない。たとえば、「尖足」「痙縮」「固縮」「強縮」「拘縮」「振戦」「褥瘡」など。この前、授業で話してたら「弾性緊縛帯装着法」なんてのも出てきました。受け取るイメージは人それぞれだろうけど、僕は学生の頃からこういう言葉を見ると窓のない地下室を思い浮かべてしまうのです。学生の頃に見学に行った病院のリハ室がそんな感じだったのも影響してるのかもしれません。別に悪い意味を込めているわけではなく、それはそれでコアな、その言葉の意味を知る人たちだけで形成される連帯感みたいなものも生んでくれるんですけどね。そういえば「訓練」という言葉も独特なリハビリ語ですよね。そうなんですよ、これをお読みのセラピスト以外の皆さん。患者さんがリハビリ治療を受けることを業界では「訓練」と呼ぶのです。脳卒中になったりしてから痛いの我慢して訓練しなくちゃいけないというのも何だか気の滅入る話ですが、これもまた代わりとなる適当な言葉がなくって使われ続けているような気がする。「治療」や「練習」や「トレーニング」というのも今イチしっくりこないんですよね。英語的に「セッション」と言うのは意味としては良いように思うけど、日本人にはあんま馴染みないもんね。やっぱ少なくとも患者さん向けには「リハビリ」が一番良いように思うな。
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